趣味は映画の研究と映像収集。暇さえあれば作品鑑賞をしてますが、まだ未見の作品が棚にドッサリ・・・。香港・台湾・韓国・日本以外にも、東南アジア方面のアクション映画に関しても紹介します。
by moviefan-z


『新死亡遊戲』

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邦題:新死亡遊戯 七人のカンフー
原題:新死亡遊戲
英題:The New Game of Death
製作:台湾:藝雲影業公司,1975年
配給:香港:邵氏兄弟有限公司

【物語】
 ある夜、青年の漢雄はナイフを持った暴漢から一人の男性を救う。男性は大事に持っていた箱を彼に渡すと、その場を逃げるように去って行く。漢雄は不審に思い、渡された箱を確認すると中には大量のドル紙幣が詰められていた。やがて、箱を狙う犯罪組織に恋人を誘拐され、七星塔の最上階に監禁されてしまう・・・。

【解説】
 一年間、台湾の高雄で兵役に就いていた黎小龍こと何宗道が除隊後に主演した『死亡遊戯』(78)の偽映画で、驚いた事に本家より一足早く公開された。実はこれまで台湾映画界で偽李小龍武打星として活躍して来た何宗道の元に本家の製作会社である嘉禾電影有限公司から李小龍の代役の依頼が届いていたのだが、諸事情で本家代役の件を断り、本作のような偽映画に主演してしまったのだ。
 結果的にはご存知の通り酷いもので、七星塔内での異種格闘技戦に関してはまだ完成もしていない本家に泥を塗るような出来に仕上がっており、さっさと映画を公開して金儲けをしようと企む製作会社側の悪意を感じられる。本作の東南アジア方面の配給権利は邵氏兄弟有限公司が買収したらしく、同年に製作された『実録ブルース・リーの死』(75)を含め、これらは恐らく邵氏による嘉禾に対する嫌がらせなのかも知れない。
 主演の何宗道に関しても何となくやらされている感があり、彼の売りである李小龍アクションも普段と比べて切れ味が悪くて迫力不足だった。やはり本作に主演したのを後悔したのか、芸名も黎小龍から本名の何宗道へと戻し、偽李小龍武打星から正統派武打星として本格的に香港映画界へと進出して行く。

【参考資料】
映像 :北京語音声,中文字幕版VCD
     英語音声版DVD
書籍 :『カンフー映画大全集』(近代映画社)
     『Here Come the Kung Fu Clones』(Carl Jones氏)
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by moviefan-z | 2010-08-25 20:35 | 公司:邵氏兄弟公司
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